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まとまった考えが浮かんだら書いています

なぜ絵画を見るのか、音楽を聴くのか

私は、美術本を眺める(読む)のが好きだ。しかし、虚無感。美術本を眺める(読む)というのは、結局何がしたいのか。あるいは、音楽。音楽を聴いて、あるいは自分で弾いてみて、一体何になるというのか。

 

ふと考え付いた。芸術に触れたいというのは、芸術家という自分とは別個の人間が感じとり、表現せずにはおれなかった「美しさ」(これは実に様々な意味を持つが)を、私も理解し共有したいと思うことである。あらゆる(芸術に関する)勉強は、そこにつながっていなくてはならない。それを共有してどうするのか、と言われるかもしれないが、どうもしない。ただ、ある人が感じた「美しさ」を、私も理解できたということ、それが価値だ。芸術家はただ、自分の感じた「美しさ」を、人に何とかして分かってもらいたい、そう思って、作品をつくるのだ。人間は孤独だから。それが、芸術の根本的な動機ではないか。