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メモノート on Hatena Blog

まとまった考えが浮かんだら書いています

抽象と具体、そして具体

 

抽象的なことの方が普遍的で価値があるという固定観念がずっと付き纏っていて、損をしてきたかもしれない。具体的なことに目を向けるのは大事だ。文章でもそうだ。抽象的なことを書く場合にも、具体的な事象の裏付けは不可欠なのだ。抽象的なことも、具体的な事象が契機となってひらめく。具体的な事象の裏付けがない言葉は無意味なのだ。世に溢れる不毛な紋切型表現は少しの意味も持たないのだ。

 

 

 

具体的な事象は、しばしば抽象的な概念に回収されてしまう。そして、そんな具体的な事象は大したことではなかったと言って、それで分かった気になってしまう。これは立派なことなのかもしれない。一定の概念なり法則なりを見出した先人は確かに偉大だったということだ。しかし、その抽象的な概念なり法則なりを、その人が具体的な事象で経験できたということは貴いことなのではなかろうか。頭で分かった気になっていてはいけないのだ。

 

 

 

具体的なことを書こう。日常の些細な気付きを書こう。自分の身の回りをよく観察してみよう。具体的な日常を書いたなら、それは直接の普遍性は持たないかもしれないが、全く無意味ということにはなりえない。なぜなら実際にその人はその日常を確かに生きたのだから。哲学は抽象的だが、すぐれた哲学者は自分の書いたことをきっと具体的に感じていたことと思う。我々がその具体性をいかに掴めるかが問題だ。

 

 

 

各人が実践している活動を持っているということは大事だ。それはまず日々を生きているということ、それから書くこと、話すこと、習い事、仕事、勉強など多種多様だ。こうした活動に真剣に身を投じて具体的な事象の裏付けを豊富に持っているからこそ、抽象的な概念は我々の中に入ってくるのである。