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まとまった考えが浮かんだら書いています

伴奏のコツ

 

木村敏さんが伴奏のコツについて、「歌い手の音とピアノの音とを合わせようとせずに、おたがいの音と音とのあいだで、いってみれば音のない空間で気持ちを合わせる、ということである」と書かれていた。アンサンブルで合わせをするときは、相手の「音」に合わせようとすると常にちょっと遅れることになるが、ぴったり合わせるためには、お互いに音を出す前の「間(ま)」を聴けばよい、という感じだろうか。素晴らしいアドバイスである。

 

 さらに、木村敏さんによると、「歌手がなんの拘束も感じることなく、自由に自分自身の歌をうたえるように配慮するのが伴奏者の役目」だそうだ。傾聴である。アンサンブルも、相手とのバランスを自然とフィードバック制御しながら、自分のやりたい表現をそこに付け加えることができるようになれば文句ない。慣れてくるとだんだんコツは分かってくるのだが・・・。