メモノート on Hatena Blog

まとまった考えが浮かんだら書いています

知識が役に立つとは?

 

役に立つ、ということを考えるときに、多くの場合我々は、役に立つことと効率の良さを混合して考えているのではないかと思う。役に立つというと、ある知識を得たときにすぐに使える、という効率の良さを思い浮かべがちだが、しばらくしてから役に立つ・たくさんの知識のうちのいくつかが役に立つ、といった「投資に対する回収率」の悪い役の立ち方だってあるのだ。役に立つとは、直接的に役に立つ・間接的に役に立つ・今すぐ役に立つ・しばらくしてから役に立つ、の4通りの組み合わせによって成り立っている、と聞いたことがある。

 

 

新たに得られる雑多な知識が役に立たないということはない。現在の日々の営みを淡々を繰り返すだけなら新たな知識は不要かもしれないが、何か新しいことをやろうと考えるならば新たな知識は絶対に必要だからだ(すべてのことを完全に自分で考えるということはありうるのか?)。もちろん、多少とも「投資に対する回収率」を上げようと思えば、質の良い雑多な知識が必要となろう。知識の内容は雑多でよいが、内容の理解は雑ではいけない。まとまった考え方をたくさん持っておくことが重要である。そのようなまとまった考え方という「浮遊物」が頭の中にたくさんあれば、ある時それらが「衝突」して「飛び出して」くる。それがひらめくということだ。

 

 

新しいことを思い付くときの出発点はアナロジーである。あるものとあるものが似ている、という感覚。そしてそれらがつながる、という発見。そこから新たなものが生み出される。これこそが、雑多な知識が役に立つという最高の瞬間ではなかろうか。